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停電や断水が起きたとき、あかちゃんの授乳やおむつ替えはどうすればいいのでしょうか。

普段どおりのケアが難しくなる災害時こそ、家庭での備えと工夫が命を守ります。

この記事では、母乳・ミルクの対応やおむつケアのポイントを助産師がわかりやすく解説。

少しの準備で安心が大きく変わります。

次の災害に備えて、できることから一緒に整えてみませんか。

授乳ができる環境をどう守る?

停電時の授乳で気をつけたいポイント

停電になると、照明・暖房・冷房が使えず、授乳環境が一気に変わります。
暗い中での授乳はあかちゃんの安全確保が第一。
懐中電灯やランタンを常備し、両手が使えるヘッドライトがあると便利です。
夜間はなるべく母子が一緒に休めるよう、布団の近くに授乳スペースを確保しておきましょう。
母乳育児の場合、ストレスや水分不足で分泌が減ることも。温かい飲み物や軽食を用意し、体を冷やさないことが大切です。
「非常時でも、母乳はいつでも清潔で安全な栄養源」。
安心して授乳できる環境づくりが、あかちゃんの命を守る第一歩となります。

ミルク育児の家庭が準備しておきたいもの

ミルク育児の場合、停電や断水は大きなハードルになります。
まず準備しておきたいのは、液体ミルク・使い捨て哺乳瓶・使い捨てスプーンやコップです。
液体ミルクは開封後すぐに飲め、温めずに使えるため、災害時の心強い味方。
粉ミルクを使う場合は、ペットボトルの備蓄水(あかちゃん用軟水)と携帯用加熱グッズ(カセットコンロ・使い捨てボンベ)を確保しておきましょう。
また、哺乳瓶の洗浄ができないときは、使い捨てライナーや紙コップ授乳を活用。
日頃から非常時の授乳方法を家族で確認しておくことで、いざというとき慌てずに対応できます。

断水時に困るおむつケア対策

水が使えないときのおしり拭き代替法

断水時はおしり拭きの節約が大切。
普段の3倍ほどの量を目安に備蓄しておくと安心です。
足りない場合は、コットン+精製水や湯冷ましをジッパー袋に入れて代用できます。
水がないときは、肌に優しいウェットティッシュやぬれタオルで汚れを優しく拭き取りましょう。
おむつかぶれを防ぐため、皮膚を強くこすらず、最後に乾いたティッシュで押さえるのもポイントです。
また、おしり拭きの容器に少しの保湿剤(ワセリンなど)を混ぜると、肌への刺激を減らせます。
災害時こそ、あかちゃんの肌を守る工夫が欠かせません。

汚れたおむつの処理とにおい対策

ごみの回収が止まると、おむつの処理に困る家庭は多いもの。
災害時は防臭袋やジッパー袋を多めに備えておくと便利です。
袋を二重にして密閉すれば、においをかなり抑えられます。
使用済みおむつはまとめず、1枚ずつ小分けにするのがコツ。
衛生を保つため、保管場所は風通しのよい玄関近くなどが賢明。
また、使用済みおむつに重曹やおむつ用消臭剤を一振りしておくとさらに安心。
おむつ替えの際は、手指の消毒を忘れずに。
災害時の限られた環境でも、少しの工夫で快適さと衛生を保つことができます。

災害時の衛生を保つための工夫

手洗いができないときの清潔保持

断水で手洗いができない場合、アルコール消毒やウェットタオルを活用しましょう。
授乳・おむつ替えの前後には、手指の清潔がとても重要です。
小さな子どもは免疫が未熟なため、感染予防は“家庭での第一防衛”。
災害時でも、手を拭く→アルコール消毒→乾燥するまで手指に擦りこむ の流れを守りましょう。
また、紙コップ・割り箸などを使い、食器の共有を避ける工夫も大切。
小さなビニール袋に使用済みティッシュや綿棒をまとめて捨てるなど、「清潔を分ける」意識を持つことが、家庭内感染の防止につながります。

感染症を防ぐための注意点

避難生活が長引くと、下痢や風邪などの感染症が増えます。
特にあかちゃんは体温調節が未熟で、脱水や発熱が心配。
こまめに体調チェックと水分補給を行いましょう。
母乳は最も安全な水分源なので、できる限り続けることをおすすめします。
避難所などで他の家族と近距離で過ごす場合、授乳やおむつ替えは人目を避けた場所で行うなど、トラブル回避やプライバシー確保のためにも大切にしてください。
感染を防ぐため、おむつ替え用のレジャーシートや個人用タオルを常に清潔に保ちましょう。

家族みんなで備える心の余裕

おとなが知っておきたいストレスケア

災害時は、あかちゃんだけでなく親の心のケアも欠かせません。
眠れない・食欲がないなどのサインを見逃さず、「できる範囲でOK」と自分に声をかけて。
完璧を求めず、抱っこしながら深呼吸するだけでも気持ちは整います。
家族で役割を決めておくと、緊急時に迷いが減り安心です。
例えば、授乳・おむつ替え担当、物資チェック担当など。
防災グッズに「家族の写真」や「メッセージカード」を入れておくと、心の支えにもなります。
心の余裕が、あかちゃんの安心につながります。

あかちゃんを安心させる“いつもの匂いと声”

災害時、あかちゃんにとって一番の安心材料は「身近な人の匂いと声」です。
慣れない環境でも、いつもの毛布・ぬいぐるみ・おくるみがあるだけで心が落ち着きます。
泣きやまないときは、優しく声をかけたり、リズムよくトントンしたりすることで、親子ともにリラックスできます。
防災バッグに「お気に入りのガーゼやおしゃぶり」を入れておくのもおすすめです。非常時の“ぬくもり”の備えが、心のケアにつながります。

今できることを始めよう

まとめ

停電や断水のときも、少しの備えであかちゃんの命と笑顔を守ることができます。
今回紹介したポイントは、今日からでも始められることばかり。
家庭ごとに「授乳・おむつ・衛生」の3つをテーマに備蓄を見直してみてください。
次回(第3回)は、「避難所でのあかちゃんケアと持ち物リスト」を助産師が詳しく紹介します。
避難所での授乳スペースやあかちゃんの睡眠環境など、より実践的な内容をお届けします。
続けて読んでいただくことで、“家庭の防災力”が上がるといいなと思っています。

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家庭に寄り添う防災支援で、あかちゃんの命を守る輪を広げていきましょう。