『生や性のはなし』(性教育)と聞くと、思春期の話だと思いがちですが、実はその基礎はあかちゃんの頃から始まっています。おむつ交換やスキンシップ、言葉かけなどの日常の中にある小さな関わりが生きる力や自己肯定感の土台になります。
今回は、助産師の視点から、あかちゃん期にできる生や性との関わり方や家庭で大切にしたポイントを私なりにお伝えできればと思います。
無理なくはじめられる『生や性のはなし』(性教育)の第1歩、一緒に学んでみませんか?
あかちゃんから始まる『生と性のはなし』(性教育)とは

生と性のはなし(性教育)=思春期ではない理由
生と性のはなし(性教育)というと身体に大きな変化が起こり始める中高生向けの内容を想像しがちですが、実際はもっと前から始めることが理想的です。
なぜなら、生と性のはなし(性教育)の本質は
「自分や他者の心と体を大切にすること」。
この価値観は乳幼児期からの関わりの中で育ちます。
あかちゃんとの関わりには、尊重・信頼・愛情など性教育の土台が詰まっているのです。
なぜなら、生と性のはなし(性教育)の本質は
「自分や他者の心と体を大切にすること」。
この価値観は乳幼児期からの関わりの中で育ちます。
あかちゃんとの関わりには、尊重・信頼・愛情など性教育の土台が詰まっているのです。
あかちゃん期の性との自然な関わり
あかちゃんは、おむつの交換やお風呂で自然と体に触れる機会が多くあります。
この時期に「からだは大切なもの」と丁寧に関わることで、子どもの心の中に自己肯定感が育ちます。
性に関する知識よりも、まずは安心感と信頼感を育てることがあかちゃん期の性教育の第一歩なのです。
この時期に「からだは大切なもの」と丁寧に関わることで、子どもの心の中に自己肯定感が育ちます。
性に関する知識よりも、まずは安心感と信頼感を育てることがあかちゃん期の性教育の第一歩なのです。
助産師の小松が伝えたい0歳からの視点
助産師として、あかちゃんとの関わりに『生や性のはなし』(性教育)の基本が詰まっていると日々感じます。
0歳児にも感情や心があります。
「この子が将来、自分や他者を大切にできる人に育つように」という視点で関わることが、『生や性のはなし』(性教育)のスタートラインになるのです。
0歳児にも感情や心があります。
「この子が将来、自分や他者を大切にできる人に育つように」という視点で関わることが、『生や性のはなし』(性教育)のスタートラインになるのです。
おむつの交換・身体のケアが育む自己肯定感

「大切にされている」と感じる経験
おむつの交換や着替えの際に丁寧にしてあげることで、あかちゃんは「自分は大切にされている」と感じることができます。
やさしく声をかけたり、目を合わせて丁寧に扱うことは、自己肯定感を育む大切な『生や性のはなし』(性教育)の基礎でもあります。
こうした体験の積み重ねが「自分の体を大切にしていい」と思える土台となります。
やさしく声をかけたり、目を合わせて丁寧に扱うことは、自己肯定感を育む大切な『生や性のはなし』(性教育)の基礎でもあります。
こうした体験の積み重ねが「自分の体を大切にしていい」と思える土台となります。
プライベートパーツの伝え方
小さくても、「ここは自分だけの大事な場所」という意識を持たせることは可能です。
例えばおむつの交換のときに「今からおまたを拭くね」と声をかけるなど、許可を取る言葉がけが有効です。
無意識のうちにプライバシーの感覚を育てることができていくのです。
例えばおむつの交換のときに「今からおまたを拭くね」と声をかけるなど、許可を取る言葉がけが有効です。
無意識のうちにプライバシーの感覚を育てることができていくのです。
言葉がけと態度が育てる心の安全
あかちゃんに対しても、「かわいいね」「大切だよ」といったポジティブな言葉がけは大きな意味を持ちます。
また、大人が穏やかで安心できる態度で接することで、あかちゃんは「ここは安心していい場所」と認識し、それが心と体の発達にも良い影響を与えます。
また、大人が穏やかで安心できる態度で接することで、あかちゃんは「ここは安心していい場所」と認識し、それが心と体の発達にも良い影響を与えます。
性別の違いを自然に伝える方法

性別は「正解」を教えるものではない
身体的な特徴の性別は生まれた時に遺伝子で決まっていますが、それを子どもがどう捉えるかは人それぞれ。
あかちゃん期は性別の“意味づけ”をする時期ではありません。
大切なのは「違いがある」ことを自然に認める姿勢です。
「男の子だから」「女の子なのに」といった偏見を避ける意識が、将来の柔軟な性意識につながっていきます。
あかちゃん期は性別の“意味づけ”をする時期ではありません。
大切なのは「違いがある」ことを自然に認める姿勢です。
「男の子だから」「女の子なのに」といった偏見を避ける意識が、将来の柔軟な性意識につながっていきます。
名前ではなく、からだの名称を正しく
性器の名称を「おちんちん」「おまた」など愛称で済ませがちですが、できるだけ正しい名称を使うことが重要です。
自分の体を正しく理解することで、性的被害から身を守る力も育ちます。
正確な言葉で教えることは、子どもの自立や尊厳にもつながります。
自分の体を正しく理解することで、性的被害から身を守る力も育ちます。
正確な言葉で教えることは、子どもの自立や尊厳にもつながります。
男の子・女の子の固定観念を手放す
「男の子は泣かない」「女の子はやさしく」などの固定観念は、無意識に子どもの個性を制限してしまいます。
性別にとらわれず、その子らしさを受け止めることが、『生や性のはなし』(性教育)の視点でも重要です。
あかちゃん期から「どんなあなたでもOK」と伝えることが、豊かな人格形成を促します。
性別にとらわれず、その子らしさを受け止めることが、『生や性のはなし』(性教育)の視点でも重要です。
あかちゃん期から「どんなあなたでもOK」と伝えることが、豊かな人格形成を促します。
家庭で大切にしたい「信頼」と「安心」

子どもが話しかけやすい空気作り
「困ったときは相談していい」と思える雰囲気作りは、家庭の中で日常的に育まれます。
あかちゃん期にはまだ言葉は通じませんが、泣いたときにすぐに反応したり、抱っこして落ち着かせたりすることで、「気持ちを受け止めてもらえる安心感」が育ちます。
あかちゃん期にはまだ言葉は通じませんが、泣いたときにすぐに反応したり、抱っこして落ち着かせたりすることで、「気持ちを受け止めてもらえる安心感」が育ちます。
恥ずかしさを減らす親の関わり方
性について話すとき、親自身が恥ずかしがると、子どもも性は「触れてはいけない話」と感じてしまいます。
あかちゃん期からオープンな気持ちで身体や心に感じる気持ちに関する話をすることで、生や性に対する健全な意識を育てることができます。
あかちゃん期からオープンな気持ちで身体や心に感じる気持ちに関する話をすることで、生や性に対する健全な意識を育てることができます。
間違ってもOK!正すのではなく育てる
子どもが性に関して間違った表現をしても、すぐに否定せず受け止めてから導く姿勢が大切です。
あかちゃんの頃から「どんなことでも聞いていいよ」「間違っても大丈夫だよ」という信頼の姿勢を持ち続けることが、『生や性のはなし』(性教育)を深めるカギとなります。
あかちゃんの頃から「どんなことでも聞いていいよ」「間違っても大丈夫だよ」という信頼の姿勢を持ち続けることが、『生や性のはなし』(性教育)を深めるカギとなります。
今日からできる!やさしい『生と性のはなし』(性教育)の実践

毎日の関わりに『生と性のはなし』(性教育)を取り入れる
毎日のスキンシップやお風呂、着替えなど、日常の中には『生や性のはなし』(性教育)につながる場面がたくさんあります。
無理に教え込む必要はありません。
まずは「大事にされている」という実感を通じて、子どもが自分の身体を大切に思えるようにしましょう。
無理に教え込む必要はありません。
まずは「大事にされている」という実感を通じて、子どもが自分の身体を大切に思えるようにしましょう。
本や絵本を通じた自然な学び
あかちゃんや幼児向けの絵本の中には、体や命、生や性にまつわるテーマをやさしく伝える作品もあります。
親子で一緒に読むことで、自然と生や性について話すきっかけになります。無理なく取り入れられるツールとしておすすめです。
親子で一緒に読むことで、自然と生や性について話すきっかけになります。無理なく取り入れられるツールとしておすすめです。
「性」は「生きる力」と結びついている
『生や性のはなし』(性教育)は、単に性器や性行為について教えるだけではなく、「生きる力」を育むための教育でもあります。
あかちゃんが安心して成長できる環境を整えることが、『生や性のはなし』(性教育)の実践そのもの。
家庭でできる小さな積み重ねが、大きな未来を育てます。
あかちゃんが安心して成長できる環境を整えることが、『生や性のはなし』(性教育)の実践そのもの。
家庭でできる小さな積み重ねが、大きな未来を育てます。
かりゆし助産院の思い
生や性のはなし(性教育)
『生や性のはなし』(性教育)は、思春期から始まるものではなく、あかちゃん期の関わりから始まっています。家庭の中でできる小さな積み重ねが、子どもが「自分を大切にしていい」と思える力になります。助産師の視点から、無理なく、自然にできる性教育の第一歩をご紹介しました。今日から、できることを一つでも取り入れてみてください。
ご家庭や地域コミュニティー、保育園や幼稚園・小学校・中学校・高等学校や保護者会などへ出前授業や座談会に伺います

北摂地域など近隣地域の学校、幼稚園や保育園。子ども会やサロン、学習塾など小さなお子様から生徒さんなどその時期に合わせ、また、主催される方がどのような『生や性のはなし』(性教育)の話を伝えていきたいかを伺いながらともに“いのちの話”の構成を考えています。
企業に勤務する方々へは、私ががんを経験しているからこそ体感からお伝えする、皆の健康を守る健康企業経営にむけたセミナーや多様な性の受け止めに関するセミナー、ワークライフバランスやライフプランに関わる性のセミナー、企業内での性の暴力や悩みのセミナー、今まさに子育てする・しようとする社員様へのアドバイスなど様々なセミナーに取り組みます。
企業に勤務する方々へは、私ががんを経験しているからこそ体感からお伝えする、皆の健康を守る健康企業経営にむけたセミナーや多様な性の受け止めに関するセミナー、ワークライフバランスやライフプランに関わる性のセミナー、企業内での性の暴力や悩みのセミナー、今まさに子育てする・しようとする社員様へのアドバイスなど様々なセミナーに取り組みます。
箕面市にある訪問型助産院のかりゆし助産院です
最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆様とお会いし、ともに考え、自らを省みる時間が持てることを楽しみにしています。
当助産院では、『生や性のはなし』(性教育)やセミナーだけではなく、箕面市や茨木市、吹田市、豊中市、池田市の子育て中のご家族へは、育児の現場であるご家庭へ出向き子育て相談や授乳相談、沐浴や内風呂などの育児相談にも対応しております。
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