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春は新生活が始まり、生活リズムや環境が大きく変わる季節です。

さらに気温の上昇により、母乳の状態や授乳環境にも変化が起こりやすくなります。

「なんとなく張りやすい」「しこりができやすい」「乳腺炎が心配」など、春ならではの授乳トラブルを感じる方も少なくありません。

今回は、春に増える授乳トラブルの背景と、日常でできるやさしい対策を助産師の視点でお伝えします。

春に変わる授乳環境とは

新生活が母乳に与える影響

春は入園や復職、家族の生活リズムの変化など、環境が大きく動く季節です。
実はこうした変化は、母乳分泌にも影響を与えます。
ストレスや緊張は自律神経をゆらし、母乳の出方や張り方に変化をもたらすことがあります。
「急に張りやすくなった」「詰まりやすい気がする」という声もこの時期に増えます。
母乳はとても繊細で、体と心の状態を反映します。
まずは環境の変化があることを理解し、自分を責めないことが大切。

生活リズムの変化と授乳間隔

春は外出が増えたり、上の子の生活時間に合わせたりと、授乳間隔が不規則になりやすい時期です。
授乳回数が減ったり間隔が空きすぎたりすると、母乳が乳房内にとどまり、しこりや張りの原因になることがあります。
特に離乳食が進んでいる場合は飲む量も安定せず、トラブルにつながることも多くあります。
春は意識的に「こまめな授乳」や「軽い搾乳」でバランスを整えることが予防につながります。

春に増える乳腺炎の背景

気温上昇と母乳の変化

春になり気温が上がると、体内の水分バランスが変化します。
汗をかく機会も増え、知らないうちに水分が不足しやすくなります。
水分が不足すると母乳が濃くなり、流れにくくなることがあります。
これが詰まりや炎症のきっかけになる場合もあります。
冬の感覚のままでいると、水分摂取が足りなくなることも少なくありません。
春は「少し多め」を意識することが大切です。

乳腺炎が増えやすい時期とは

乳腺炎は季節の変わり目に増えやすい傾向があります。
春は寒暖差が大きく、体が疲れやすい時期でもあります。
疲労や睡眠不足が重なると免疫力が下がり、炎症が起こりやすくなります。
特に新生活が始まる4〜5月は注意が必要です。
違和感やしこりを感じたら、早めにケアすることが重症化を防ぐポイントになります。
春の授乳トラブルは、こうした体調や生活の変化とも深く関係しています。
春の体調のゆらぎについては、前回の記事でも詳しくお伝えしていますので、あわせて参考にしてみてください。

見落としやすい水分不足

春は“隠れ脱水”になりやすい

夏ほど暑くないため、水分不足に気づきにくいのが春の特徴です。
喉の渇きを感じる前に、体はすでに水分不足になっていることもあります。
授乳中は通常より多くの水分が必要です。
母乳は血液から作られているため、体内の水分量はとても重要です。
コーヒーやお茶だけでなく、水や白湯を意識して取り入れましょう。

授乳中に必要な水分量の目安

授乳中は、通常より約500ml程度多く水分が必要とされています。
目安としては、1日1.5〜2リットルを意識すると安心です。
一度に大量に飲むのではなく、こまめに摂ることがポイントです。
授乳のたびにコップ1杯を習慣にするなど、無理のない工夫がおすすめです。

抱っこ汗とトラブル予防

春の抱っこで起こる蒸れ

気温が上がる春は、抱っこによる蒸れが起こりやすくなります。
あかちゃんの体温は高く、密着することで汗をかきやすくなります。
乳房周辺が蒸れると、皮膚トラブルや詰まりの原因になることがあります。
特に抱っこ紐を長時間使用する日は注意が必要です。

今日からできるやさしい対策

通気性の良いインナーを選ぶ、授乳後に軽く拭き取る、汗をかいたら着替えるなど、小さな工夫がトラブル予防につながります。
また、締め付けの強い下着は避け、血流を妨げないことも大切です。
春は“蒸れない環境づくり”を意識してみましょう。

春の授乳を穏やかに乗り切るために

春の授乳トラブルまとめ

春は環境の変化と気温上昇が重なり、授乳トラブルが起こりやすい季節です。
生活リズムの乱れ、水分不足、抱っこによる蒸れなど、さまざまな要因が影響します。
違和感に早めに気づき、小さなうちに整えることが大切です。
春のゆらぎは特別なことではありません。
体のサインをやさしく受け止めることが、穏やかな授乳につながります。

かりゆし助産院でできるサポート

授乳の違和感やしこり、乳腺炎の不安があるときは、ひとりで抱え込まなくて大丈夫です。
箕面市彩都にあるかりゆし助産院では、母乳ケアや授乳相談を通して、その時期に合わせたサポートを行っています。
春はあかちゃんの肌や生活リズムも変わりやすい季節。
次回は、あせも・花粉・紫外線など、春特有のあかちゃんトラブルについてお伝えします。
不安がやわらぐと、子育ては少しやさしくなる。
― かりゆし助産院 ―