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前回、前々回は、二次性徴や精通・月経など、体の変化についてお話ししてきました。

思春期シリーズの最後となる今回は、「妊娠」と「いのち」についてです。

この記事も、お子さんご本人にも読んでもらえるように「🧒 小学高学年のみんなへ👧」のお話と、

親御さんに向けた「👩 保護者の方へ👨」のお話に分けてお届けします。

ぜひ、親子で一緒に読んでみてください。

🧒 小学高学年のみんなへ👧
あかちゃんは、どうやって生まれてくるの?

体の中で起きていること

あかちゃんのはじまりは、とても小さな「卵子(らんし)」と「精子(せいし)」が出会うことから始まります。
卵子は女の人の体の中にあり、精子は男の人の体の中にあります。
この2つが出会えるのは、何億分の1という、とても小さな確率だと言われています。
あなたも、はじめは、その小さな小さな出会いから始まったのです。
出会った卵子と精子は、女の人の体の中にある「子宮(しきゅう)」という場所で、少しずつ大きくなっていきます。
だいたい10か月ほどかけて、体や心が育っていき、準備が整ったら、外の世界に生まれてきます。

「知る」ことは、恥ずかしいことじゃない

妊娠や出産のことは、なんだか大人の話のように感じて、聞きにくいと思うこともあるかもしれません。
でも、これは、あなた自身の「はじまり」の話でもあります。
知りたいと思ったら、遠慮しないで、家族に聞いてみてください。

あなたが家族の仲間入りした日のこと

まわりの人に聞いてみる?

「わたしがこの家族の仲間入りしたとき、どんなだった?」

そんなふうに、まわりの人に聞いてみたことはありますか?
もしまだなら、今度、聞いてみてください。
きっと、あなたが知らなかった話を、たくさん聞かせてもらえると思います。

あなたを大切に思っている人の話を聞いてみよう

家族のかたちは、おうちによっていろいろです。
生まれてすぐ一緒に暮らし始めた人もいれば、少し違うかたちで家族になった人もいます。
でも、どのかたちが良い・悪いということはありません。

あなたが生まれてから今まで、いろいろな人の思いがありました。
何億分の1という小さな出会いから始まり、あなたのことを大切に想いながら、ここまで育ててくれた人がいます。

もし機会があれば、あなたのことを大切に思っていて、あなた自身が話しやすいと感じる人に、「今までのわたしって、どんなふうだった?」と聞いてみてください。
きっと、あなたのことを大切に思う気持ちが伝わってくる、素敵な時間になると思います。

不安なときは、話していいよ

家族に話してみよう

自分がどうやって生まれてきたのか、気になることや聞いてみたいことがあったら、家族に話してみてください。
恥ずかしいことや変なことじゃないですよ。

一人でかかえこまないで

もし、家族には少し聞きにくいことがあったら、助産師のような、体やいのちのことをよく知っている大人に聞いてもいいんです。
一人でかかえこまないでくださいね。

👩 保護者の方へ👨
「いのちを知る権利」というSRHRの視点

妊娠・出産を伝えることの意味

SRHR(性と生殖に関する健康と権利)の視点では、自分がどのように生まれてきたのかを知ることも、子どもに認められた大切な権利のひとつです。
妊娠や出産の話は、単なる体の仕組みの説明にとどまらず、「自分は望まれて生まれてきた存在なのだ」という自己肯定感の土台にもつながっていきます。
思春期という、自分自身への問いが深まる時期だからこそ、あらためて伝える意味のあるテーマであると思います。

「今までの歩み」を話す機会に

ご家庭によって、妊娠や出産、家族になった経緯はさまざまです。
不妊治療を経て授かった方、特別養子縁組で家族になった方、一人でお子さんを育てていらっしゃる方など、「家族になったかたち」は一つではありません。
どのかたちが良い・悪いということはなく、それぞれが大切な物語です。

この記事では「まわりの人に聞いてみよう」とお伝えしていますが、大切なのは、妊娠や出産の詳しい経緯をすべて話すことではありません。
お子さんが今のご家族のもとに来てくれてから、これまでどんなふうに大切に想われながら育ってきたのか——
その歩みを、ぜひ話す機会にしていただけたらと思います。
「あなたが来てくれて、うれしかった」という気持ちが伝わることが、お子さんにとって何よりのメッセージになると思います。

親子で話すためのヒント

「生まれた日」を話すきっかけの作り方

母子手帳やへその緒、生まれたときの写真など、身近なものを一緒に見ながら話すと、自然な会話のきっかけになります。
「あのときは大変だったけど、うれしかったよ」など、当時の気持ちを率直に話してあげることも、子どもにとって心に残る時間になります。

家族だけでかかえこまなくていい

妊娠や出産の背景によっては、話すこと自体に迷いや葛藤を感じるご家庭もあると思います。
無理に一人で答えを出そうとせず、助産師など専門家に、伝え方も含めて相談していただいて大丈夫です。
ご家庭だけでかかえこまず、必要なときは頼っていただければと思います。

まとめ ― かりゆし助産院からのお知らせ

まとめ

妊娠や出産、そして「あなたが生まれた日」の話は、子ども自身の「はじまり」を知る、大切な権利の話です。
生まれてきたかたちは、ご家庭によってさまざまですが、大切に思われて今ここにいるというメッセージは、どんな形であっても、子どもの心に届きます。
夏休みのこの機会に、ぜひご家庭のペースで、話してみてください。

学校だけでなく、子ども会や地域サロンでも

かりゆし助産院では、学校での「生と性」の出前授業だけでなく、子ども会や地域サロンなど、もっと身近な場所でも、みなさんと一緒に体や心、いのちについて考える活動を行っています。
数組のご家族だけの小さな集まりでも、お声がけいただければ開催いたします。
「うちの子にどう伝えたらいいかわからない」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。

これで、2026年 生と性の健康のおはなし 思春期シリーズ 全3回は終わりです。
二次性徴、精通・月経、そして妊娠といのちのはなし。
どのテーマも、子どもたちが自分の体と心を大切にしていくための、大切な土台になるお話です。
ぜひ、この夏、親子で読み返していただけると嬉しいです。